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南大塚萬重宝アーカイブ・2004年1月号

*****ミナミオオツカヨロズチョウホウ*****

*******南大塚萬重宝***2004年1月1日号***

ヘッドラインニュース

南口プラタナス通りに、『富士屋アイスクリーム』という渋い甘味処があった。そのアイスが自家製なのか、美味しいのかは分からなかったが、このほど突然改装工事をして『228』というケーキ屋に大変身した。ここの228プリンが絶品である。とろけるような味は、店の名前を冠するだけの価値がある。因みに228は「ふじや」の数字化らしい。

天祖神社の真ん前にスーパー『島田屋』が出来た。いや、出来たというのは語弊があるかもしれない。この店舗は以前からスーパーがあって、ある時は『フジヤ』、またある時は『タジマ』と、どうにも落ち着きがない。品揃いがどう変わったのか、店員は同じなのかどうか、その実体はまるで分からない。オーナーは変わっていないという説も、まことしやかに流れている。

グレープフルーツ、パイナップル39円、みかん一箱780円、スウィーティー5円という,相変わらずぶっ飛び商売を続ける『スターフルーツ』。常連らしきおばさんが「あれ、あのお兄ちゃん、いないわね」の質問に、傍にいた店員が「あぁ、平井堅?」と言った。この店には平井堅がいるらしい。似ているのか同姓同名なのか? いやらしい顔して歌うのか?

ずっと気付かなかったが、界隈随一の有名居酒屋『串駒』が、いつの間にか日曜営業をするようになった。値段入りのお品書きも外に置いてある。経営方針に変化があったのかも知れないが、安くなったという話は聞かない。因みに、独立した愛想のいいここの料理長は、巣鴨で『井こし』という店を開いた。相変わらず酒も肴も良く、愛想もめちゃくちゃ良い。


大塚小野先生物語

 南北大塚で最大の総合病院である『一心病院』が出来て、もう何年経つだろうか? 一時はマスコミも賑わすほどの注目を浴びたが、今は堅実に地元の安心処として定着した。かくいう私も、産婦人科と小児科以外の全ての科を制覇した。看護婦さんも皆親切で、夜間診療もしっかりしている、大塚では心強い存在だ。
 ここの物療に小野さんという、背の高いなかなかクールな2枚目の先生がいた。もうひとりずんぐりした先生と名コンビで、患者の評判も良い2人だった。ある日この2人は病院を辞め、新大塚の近くに診療所を開いた・・・と、ここでこの2人の情報がプッツリ途絶えた。まぁ、行く機会がなければ、自然と疎遠になるものだ。
 その後、何度か小野先生を町で見かけた。ちょっと渋めのスーツに大きな襟のシャツを着て、サングラスをかけた姿は、どう見ても水商売の出で立ちである。元々そういう仕事も出来そうな顔立ちだったし、すらりとした長身には、白衣よりブランドスーツのが似合いそうだったので、あぁ、遂に転職したんだなと思った。
 更に数年の歳月が過ぎたついこの間、とある古いマンションの改装工事の現場で、ジャージ姿の小野先生を見かけた。これにはスーツ姿を見た時より驚いてしまった。聞けば、リフォーム屋をやっているという。昔相棒だった先生は、肥り過ぎから糖尿病になり、それが原因で視力を無くしてしまった。そのため診療所の出来なくなったので、仕方なく商売替えをしたとのこと。ただマッサージの技術がなまらないよう、今も住まいの近くで時々療治しているとか。
 相変わらずの痩身に、年は取ったとはいえ色白の良い男は変わらない。「北口商店街でスナックもやってるから、よろしくね」とおどける口調もそのまま。一瞬、黒いジャージが白衣に見えた気がする。


編集後記
 新年、明けましておめでとうございます。萬重宝も、二度目の年越しを致しました。2004年もろくな世の中になりそうもありませんが、そんな世間の流れをまるで無視して、大塚は相変わらず謎の日々を粛々と送るのです。今年も浮世離れした大塚噺をお届けしますので、よろしくお願い致します。


#####ミナミオオツカ・ヨロズチョウホウ#####
     誇張スレドモ嘘ハツカナイ
     
 変酋長・タカノヒロシ AB型 六白金星

###愛ノ町、大塚ノ今日ヲ貴方ニダケ伝エル###


by go-go-shiosenbe | 2018-07-07 15:06 | 南大塚萬重宝

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