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その5 先斗町の巻 2000年5月

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某月某日某曜日 はれ

 今日は古き佳き伝統文化を味わいに、京都に行ってきました。な〜んて恰好良いんですけど、本当は舞妓さんに会いたいんです。去年は祇園を歩いていて、偶然お座敷前の舞妓さんに会ったんですけど、緊張して何も話せませなかったのが、悔しくて悔しくて!
 先斗町は一大観光スポットですから、日本中いや世界中の旅人が、何処に入るわけでもなく、ぶらぶらと行ったり来たりしています。でもね、来る度にすこ〜しづつ変わっているような気がするんですよね。いかにも一見さんお断り風な店ばかりだったのが、若い人でも入れそうな、外にお値段が明記されている店が増えましたもの。女の子が大好きな化粧小物の店もあります。お土産屋さんも増えました。ただ見るだけだったこの小道が、利用する小道になってきたんですね。
 でも佇まいが違うんですよ。どんなに観光客で溢れていても、どんなにお店が変わっても、流れる空気は静かです。それは、すぐ裏に鴨川があることと無関係じゃないと思います。耳を澄ますと、擦れ違う人の肩がぶつかり合う程狭いこの小道にも、鴨川の音が聞こえてくるんですよ。だから僕は、この道を朝早く歩きたいな。ゆったりした川の流れを感じながら、細長い空が続く道を歩くのは、そうそう味わえるものではありません。
 それにですねぇ、町のシンボルである川におりられる幸せ! これも羨ましい限りです。河原から眺める町並みや、遠く霞む山々。こんな景色が毎日見られるなんて、この町の人はずるい。夕方になると川縁にカップルが、計ったように等間隔で座っています。誰もが一度はこの河原に腰を下ろして、会話を楽しむんでしょうねぇ。
 さてと、鴨川おどりで舞妓さんも見たし、抹茶パフェも食べちゃった。これから何処へ旅に出ようかな・・・

by go-go-shiosenbe | 2008-08-20 16:33 | 銀の輔旅日記'00~'06

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