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その24 池袋の巻 2001年4月

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某月某日某曜日 はれ

 今日はゆっくり桜見物をしようと、池袋にやって来ました。いつもこの季節、電車に乗ると気が付くんです。そうだ、ここに桜があるんだって。それもとっても見事な大木の桜。散歩の道順からも宴会スポットからも外れている、でもとっても気になる木に会いに来たんです。
 山手線の踏切は、理不尽なくらい開きません。だって毎日よくぶつからないなぁと感心するほど沢山走ってますもんね。だからちょこっとアクシデントがあると、一斉にストップして大迷惑が発生するんです。そんな開かずの踏切のすぐ側にすっくと立ってる大きな桜。電車に乗っているとほんの一瞬なんですが、それでもその雄姿は確認出来ます。満開の時も美しいけど、風に吹かれてはらはらと舞う風情といったら、比べるものがありませんよ。初めて車内からこの花吹雪を目撃した時、柄にもなく思わず息を呑んじゃいました。
 なかなか開かない踏切。それを知っている自動車は滅多に通りません。ちょっと回れば向こう側に行ける道がありますからね。それでも閉まっているうちに人が少しづつ溜まっていきます。いらいらと左右を睨み付けるお兄ちゃんや暢気に煙草をふかすおじさん。いつ開こうとお構いなしに喋りまくる女の子達。そんな踏切前を眺めるのもちょっと楽しいです。
 誰もが引っかかってしまう場所に、大きな桜の木。ふと見上げると覆い被さるような春。誰が植えたか知らないけど、心憎い演出じゃありませんか。花が散って葉が付いた姿も、きっと綺麗なんでしょうねぇ。また見に来なくちゃ。この木は一体何度踏切が開閉するのを見てきたんだろう? 何人の人達に見上げられて来たんだろう? よし、思い切って踏切の向こう側から眺めて帰ろう。さて、これから何処へ旅に出ようかなぁ・・・ 

by go-go-shiosenbe | 2008-08-20 17:45 | 銀の輔旅日記'00~'06

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